“ひぼう中傷にあった”性被害受けた生徒が練馬区に賠償求める

26日、東京地方裁判所に訴えを起こしたのは、練馬区に住む高校生の男子生徒と母親で、両親が都内で会見を開きました。

訴状などによりますと、生徒は区立の中学校に通っていたおととし、担任だった男性の教師から股間を触られるなどの性被害を受けたということです。

被害を申し出た結果、教師や校長は謝罪しましたが、担任の変更や警察への通報などはしなかったということです。

生徒と母親が警察に通報して教師は逮捕されましたが、教師は釈放されたあとに自殺し、生徒は同級生などから、ネット上で「うそだ」とか「教師が自殺したのはお前のせいだ」などとひぼう中傷を受けたということです。

生徒と母親は、学校には警察に通報する義務があったのに行わず、生徒へのひぼう中傷にも適切に対応しなかったため苦痛を受けたとして、練馬区に330万円の損害賠償を求めています。

母親は「学校側が生徒や保護者に真実を正しく伝えていればひぼう中傷を受けることはなかった。息子が苦しい思いをしても、学校は味方になってくれなかった。同じような思いをする生徒を出したくない」と話していました。